
ぬこファクトリーです。
今年に入ってからずっとAIでのツール作りに取り組んでいるのですが、最近ようやく「作るものの選び方」が自分の中で固まってきました。
そこで本日は、バイブコーディングとの付き合い方について書いてみます。結論から言ってしまうと、まずは自分のためのツールを作るのがいいですよ、という話です。
バイブコーディングは、アプリ作りを始めやすくする入口
最近よく聞くバイブコーディングは、ざっくり言うと「AIと会話しながらアプリやプログラムを作っていく」やり方のことですね。
細かいコードの書き方が分からなくても、やりたいことを言葉で伝えていけば、AIが形にしてくれます。自分の手元で本当に動くものが出来上がると、これがなかなか楽しいんです。
そして一度そのすごさが分かると、「あれも作れるかも」「これもできるかも」と、いろんなことに挑戦したくなります。皆さんも、新しい道具を手に入れたときは、とりあえず何かに使ってみたくなりますよね。
私が陥った失敗
ただ、私はこの「作れる楽しさ」のところで、けっこうな遠回りをしました。
- マネタイズを意識しすぎた
- せっかく作れるのだからと、アプリを量産することばかり考えていた
- 結果、似たようなアプリばかりが並んでしまった
最初は「これで収益が出せるかも」という気持ちが先に立っていました。それ自体は事業なので当然なのですが、そこを意識しすぎると、企画の出発点が「自分が使いたいもの」ではなく「当たりそうなもの」になっていきます。
そして数を作ることが目的化していくと、これがまた不思議なもので、作れば作るほど中身が似てきます(同じ人間が同じ発想で考えているので、当たり前といえば当たり前です)。
作ったものをあらためて並べて見返したとき、さすがに「これは方向が違うな」と思いました。
「自分のためのツール」を意識したら中身が変わってきた

そこで作るものの基準を、思い切って自分側に寄せてみました。
- 自分の業務の効率化につながるもの
- 自分の生活が便利になるもの
- 作ったあとも継続して使い続けるもの
この3つを意識するようにしたら、出てくる企画の中身が明らかに変わってきました。
自分が毎日困っていることなので、必要な機能もいらない機能もはっきりしています。「この画面はこう出てくれないと困る」という判断が、迷わずできるんですね。
そして何より、作ったあとに自分で使い続けるので、足りない部分がすぐ見つかります。改善のネタが向こうからやってくる状態です。
実例:毎日見ているWEB広告モニター
今まさに運営しているのが、WEB広告モニターです。
これは、Google広告・Meta広告・LINEヤフーのディスプレイ広告の実績をまとめて確認できる社内向けのダッシュボードです。広告費・表示回数・クリック数を媒体をまたいで確認し、当月のアカウント別・キャンペーン別の状況を素早く把握できるようにしています。
広告の運営をしている方なら分かってもらえると思うのですが、媒体ごとに管理画面を開いて数字を見比べる作業、地味に時間を取られますよね。しかも媒体ごとに用語も画面構成も違うので、頭の切り替えも必要です。
そこで、毎朝は前日分を取り直して数値を補正し、当日分は10時・13時・16時・19時に速報値を更新する形にしました。朝の時点で前日の確定に近い数字が揃い、日中は動きだけを追える。私が実際に見たいタイミングに合わせた設計です。
ひとつ気をつけたのが、当日分の扱いです。広告の数値は後から確定するので、当日の数字をそのまま並べると判断を誤ります。そこで画面上で「速報値」とはっきり明示して、確定前の数値だと分かるようにしました。
おかげで日々のレポート確認はかなり楽になりましたし、予算や成果の変化にも早く気づけるようになりました。これは自分が毎日使う前提で作ったからこそ、たどり着いた形だと思っています。
アプリとの接続と、分からないところの埋め方
こうしたツールを作るうえで効いてくるのが、他のアプリやサービスとの接続です。
数値を自分で入力して集計しているうちは、結局そこが手作業として残ってしまいます。データを取ってくるところまで自動化できると、ツールとして一気に実用的になりますね。
「そんな接続、素人には無理でしょ」と思われるかもしれません。私も最初はそう思っていました。
ただ、分からないところはAIに聞くと、調べる順番や実装の手がかりを得られます。何を調べればいいのかすら分からない状態でも、「こういうデータを取ってきたいのだけど、どこから手を付ければいい?」と聞けば、次に試すことを整理してくれるんです。もちろん、返ってきた内容は実際に動かしながら確認します。
ひとりで検索しながら調べていた頃なら、途中で力尽きていた可能性が高いです(去年までの私、わりとそういう感じでした)。
まとめ
バイブコーディングでツールを作るとき、一番のユーザーは自分自身でいいと思っています。
自分のニーズを一番理解しているのは自分です。だからこそ仕様の判断が速くなりますし、使い続ける中で改善点も見つかります。その繰り返しが、結果的にAIへの理解を深めることにつながっていきます。
マネタイズや量産を考えるのは、その先でいいのかなと。少なくとも私は、順番を間違えて遠回りしました。
これからもAIを使いながら、まずは自分の仕事と生活が楽になるものを作っていきます。
技術的なまとめ
今回の記事作成とWEB広告モニターの開発では、OpenAIのAIコーディングツールであるCodexを使用しました。
WEB広告モニターは、どんな数値をどのタイミングで見たいかという仕様の部分は私が決めて、コーディングはAIと相談しながら進めました。当日分を「速報値」として明示する判断のように、運営者としての経験が必要な部分は自分で考えています。
逆に、媒体ごとのデータの取得方法や処理の書き方など、自分の知識だけでは止まってしまう部分はAIに聞きながら進めました。分からないことを分からないまま質問できるのは、本当にありがたいですね。
皆さんも、まずは自分が毎日やっている面倒な作業をひとつ思い浮かべて、それを楽にする道具から作ってみてください。売れるかどうかは分かりませんが、自分は確実に助かります。
最後に近況をひとつ
実は昨年の11月から八幡浜市に住んでいたのですが、8月21日に、松山市へ帰ることになりました。理由は「まあ、こんなもんかな」と。
帰ってからも引き続きよろしくお願いします。
